​腸活で効果を出すには?

​2. 重要なポイント

→①オナカの菌の種類を増やす

    [腸内フローラの多様性]

私たちの口腔・咽頭・呼吸器、尿生殖器、胃・腸などの「身体の内側」を含めたあらゆる体表面には、細菌が共生しています。この細菌の集合体を細菌叢(マイクロバイオーム:microbiome)と呼びます。これらはそれぞれの場所に固有のバランスを保ちながら定着しています。

特に腸内細菌は、私たちの健康や生命機能を維持しているともいわれています。便宜上「善玉菌」「悪玉菌」とよく言われますが、そのような細菌は実際には存在しません。私たちが健康でいられるのは、善玉も悪玉も含めた多種多様な細菌たちが私たちのオナカの中で複雑に相互作用しながら一つの生態系を作り出しているのです。これは私たちの人間の社会も同じではないでしょうか。

 

この腸内に多様な細菌が共存共栄している状態を「シンバイオシス:symbiosis」と呼びます。そして腸内細菌たちのバランスが崩れ、多様性が無くなる、共生が上手くできていない状態を「ディスバイオシス:dysbiosis」と呼びます。

このdysbiosisと免疫(アレルギー・自己免疫疾患)、腸(炎症性腸疾患・過敏性腸症候群・大腸がんなど)、神経(うつ病、自閉症、パーキンソン病など)、代謝(肥満、糖尿病、動脈硬化症、脂肪肝・肝がん)など様々な領域の疾患と密接な関係があることも判明しています。*(3)つまり、私たちの腸内フローラは多様性が最も大事だということです。

→②オナカを動かす

​  [腸のぜん動(収縮)運動の適正化]

人は食べた物を、入口(食道)から出口(直腸)まで、消化管の壁*Eのリズミカルなぜん動(収縮)運動により移動させながら、消化・吸収します。*(4) また、このぜん動運動により腸管内に滞留している有害物資の体外へ排出しています。

腸管のぜん動運動は、腸管神経系*Fと自律神経系(交感神経系と副交感神経系)が支配しています。食べ物が腸内を通過すると、腸粘膜が刺激を受け腸管神経系を活性化し、ぜん動運動が始まり、自律神経系がコントロール*Gをします。この腸菅神経系は、食べた栄養素の種類や量を自ら確認し、消化に必要な酵素の分泌や、混ぜ合わせるために胃腸を動かせる指令を出しているのです。

このような高度な自律性は他の臓器には見られないため、腸は「第2の脳」*(5)とも言われています。

*E. 平滑筋 , *F. 内在神経系 , *G. 副交感神経がぜん動運動を活発、交感神経が抑制

便秘予防に限らず、腸のぜん動運動が促されることが大切です。しかし、何らかの原因*Hで、ぜん動運動が活発になり過ぎと下痢が起こります。また、腸は自律神経の影響も受けます。緊張している時や怒っている時などは、腸の動きが止まります。またリラックスしている時は腸の動きが活発になります。つまり、腸を動かすこと、腸のぜん動運動を上手く動かすことが重要です。

*H. 神経伝達物質が過剰分泌や、腸粘膜刺激物の増大など

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