細菌叢(マイクロバイオーム)は、人間の免疫力・治癒力に不可欠

微生物は皮膚をはじめとして、口腔・咽頭・呼吸器、尿生殖器管、胃・腸などの「身体の内側」を含めたあらゆる体表面に存在しています。これらはそれぞれの場所に固有のバランスを保ちながら定着しています。特に腸内フローラとも呼ばれる腸内細菌叢は、人間の腸内代謝物や大脳機能、エネルギー消費などに大きく関与し、私たちの健康や生命機能を維持しているともいわれています。

人間の細胞は約37兆個に対して、人間の腸内には重さにして約1.5Kg、数百から約1000種類もの腸内細菌が100兆個以上も共生していると考えられています。このことからも、我々人間の身体はヒトの細胞と細菌叢からなる、スーパーオーガニズム[superorganism: 超有機体、超個体、超生命体]とも呼ばれています。

そして、特に細菌叢の多様性のある状態(シンバイオシス[symbiosis]と言います)が健康に重要です。主に抗生物質の投与や偏った食事,病原体感染といった外因性(後天性)と,遺伝的な素因による免疫異常などの内因性(先天性)の原因によって、細菌叢の多様性が喪失した状態(ディスバイオシス[dysbiosis]と言います)し、様々な疾患発症につながると考えられています。

出典:Science. 2006 Jun 2; 312(5778): 1355–1359. , 日本静脈経腸栄養学会雑誌 33(5):1099-1104:2018 

腸活・腸育の重要性